セラミックファンヒーターのメリットやデメリットについて詳しく解説します。
本記事の内容は以下の通りです。
- セラミックファンヒーターのデメリット
- セラミックファンヒーターのメリット
- 選び方や使い方のポイント
寒くなってくると活躍する暖房機器の1つに、セラミックファンヒーターがあります。
セラミックファンヒーターは電気の力でセラミックを温め、その熱で温風を送る暖房器具です。
石油やガスを燃やすわけではないので安全なイメージがありますが、その一方で「電気代が高い」、「部屋が暖まらない」と聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。
これから暖房機器を買おうかと思っている中、「電気代が高くて部屋も暖まらない」なんてことを聞けば、買うのはやめておこうかと思ってしまいますよね。
この記事はセラミックファンヒーターにはどのようなメリットやデメリットがあるのかを分かりやすく解説し、その上で選び方や使い方のポイントについても説明します。
これから、セラミックファンヒーターの購入を検討している方や、電気代が高いから購入を迷っているという方はぜひ見ていってください。
他のメリット・デメリットも知りたい方は以下よりどうぞ。
セラミックファンヒーターのデメリット8つ
セラミックファンヒーターのデメリットは以下の8つです。
- 電気代が高くつく
- 空気が乾燥したり埃が舞う
- 広い空間を暖められない
- 音がうるさい
- フィルターの掃除や交換をする必要がある
- 内部の掃除ができない
- 火事のリスクがある
- 使い初めに臭いがする
では、1つずつみていきましょう。
電気代が高くつく
まず1つ目は、「電気代が高くつく」ことです。
その理由として、セラミックファンヒーターの消費電力の高さが挙げられます。
消費電力は弱運転で600W前後、強運転で1200W程のものが多く、強運転の場合電気代は1時間当たり30円前後のようです。(参考:仕様 / 寸法 | HX-PS1 | プラズマクラスター電気暖房機:シャープ (jp.sharp))
つまり、消費電力の高いセラミックファンヒーターを長時間使用していると、電気代が高くついてしまいます。
空気が乾燥したり埃が舞う
2つ目として、「空気が乾燥したり埃が舞う」ことが挙げられます。
セラミックファンヒーターは灯油を使用するヒーターとは違って、水蒸気を発生せずに温風を送るため乾燥しやすくなり、温風は埃を舞い上げてしまいます。
そのため、加湿をしながら使用するか加湿機能のついたものを選んだり、周囲を掃除しておくことで、温風によって埃やハウスダストなどが舞い上がるのを防ぎましょう。
そういった対応をしなければ、空気の乾燥や埃の舞い上がりに悩まされてしまうわけです。
広い空間を暖められない
3つ目は、「広い空間を暖められない」ことです。
セラミックファンヒーターは、風のあたる範囲をピンポイントで暖めるものであり、エアコンなどに比べると部屋全体を温めるのには残念ながら適していません。
広い部屋全体を温めようとした場合、時間がかかって電気代も高くついてしまうため、他の暖房機器と併用するか、脱衣所などの狭い部屋や、暖めたいところにピンポイントで使用する方がいいでしょう。
ただし、広い空間も暖められるような大型のものもありますが、消費電力も1200W程と高いので、それだけで部屋を暖めたい場合には電気代に注意が必要です。
つまり、セラミックファンヒーターでは、広い空間全体を暖めるということに関しては、性能的にもコスト的にも不向きであるといえます。
音がうるさい
4つ目は、「音がうるさい」ことです。
セラミックファンヒーターの商品のレビューには「運転音がうるさい」など書かれていることが多く、音が気になる人が多いのも事実。
しかし、静音タイプのものも販売されているので、気にされる方はそういった商品を選ぶこともできます。
実際にどれぐらいの音がするのか家電量販店で確かめたり、レビューを参考にするのもいいですね。
セラミックファンヒーターを使用する際には、人によっては気になる動作音がするということは頭に入れておきましょう。
フィルターの掃除や交換をする必要がある
5つ目は、「フィルターの掃除や交換をする必要がある」ことです。
セラミックファンヒーターのフィルターには埃などの汚れが溜まるため、お手入れが必要になります。
場合によってはフィルターを交換する必要があり、もう売ってない場合は本体ごと買い替えなくてはいけない場合もあるので、交換用のフィルターがあるか確認しておくと後で困りません。
セラミックファンヒーターを使用するときには、フィルターの掃除や交換をする必要があることを知っておきましょう。
内部の掃除ができない
6つ目は、「内部の掃除ができない」ことです。
セラミックファンヒーターは、フィルターは外して掃除ができても、分解しない限り内部の埃をキレイに取り除くことはできません。
しかし、分解すると火災や感電の原因になるため、多くのメーカーによって分解は禁止されています。
そのため、業者にお願いするか自己責任で分解しない限り、セラミックファンヒーターは内部の掃除ができないというわけです。
火事のリスクがある
7つ目は、「火事のリスクがある」ことです。
セラミックファンヒーターは火を使わずに暖められますが、使い方を誤ると火事のリスクはもちろんあります。
洗濯物やスプレー缶など、燃えやすいものを近くに置くと火事につながる恐れがあるので注意が必要です。
また、独立行政法人国民生活センターによると、接続部の不具合が原因で発火したとみられる事例もあります。(参考:内部から発煙、発火したセラミックファンヒーター-当該品をお持ちの方は使用を中止して下さい- (kokusen.go.jp))
電化製品である以上、セラミックファンヒーターには火事のリスクがあることは理解しておきましょう。
臭いが気になる
8つ目は、「臭いが気になる」ことです。
セラミックファンヒーターの商品レビューの中には、「機械のような臭いがする」、「焦げたような臭いがする」といった意見もあります。
「使い初めに独特の臭いがするが、使ううちに臭いは消えていく」という意見も多くあるので、臭いが気になるのは始めだけのようですね。
ただし、フィルターを掃除しているのにも関わらず焦げた臭いがするような場合は、内部に埃が溜まっていて火災につながる危険性があるため、使用を中止しましょう。
機械のような臭いは使ううちに消えるようですが、はじめは臭いがするということを頭に入れておいたほうがいいようです。
セラミックファンヒーターのメリット6つ
次に、セラミックファンヒーターのメリットについて解説します。
セラミックファンヒーターのメリットは以下の6つです。
- すぐに温風が出る
- 空気が汚れない
- 燃料がいらない
- 持ち運びしやすくどこでも使える
- 価格が安い
- 機能やデザインが選べる
ではこちらも、1つずつみていきましょう。
すぐに温風が出る
まず1つ目として、「すぐに温風が出る」ことが挙げられます。
その理由は、セラミックファンヒーターに使用されるセラミックは熱効率が良く、電源を入れるとすぐにセラミックが電気で暖められて温風が出てくるからです。
それに対して、他の暖房機器では温風が出るまでには時間がかかります。
例えば、石油ファンヒーターで有名なCORONAの製品の場合、2021年~のモデルでも55秒~120秒ほどかかるようです。(参考:運転ボタンを押すと点火するまでにどのくらいの時間がかかりますか|サポート・お問い合わせ|株式会社コロナ (corona.co.jp))
秒速点火(着火までの時間を短くするもの)の場合でも約75秒の余熱時間が必要なので、あらかじめ押しておかなければ時間がかかってしまうでしょう。(参考:秒速点火(7秒点火)押したのにすぐに火が付かない|サポート・お問い合わせ|株式会社コロナ (corona.co.jp))
つまり、セラミックファンヒーターは、すぐに暖かい風がでるので、他の暖房機器に比べて立ち上がりまで待つ時間が短くて済むというわけです。
空気が汚れない
2つ目は、「空気が汚れない」ことです。
それは、セラミックファンヒーターは電気によって熱を発生させるものだからです。
火を使わないので一酸化炭素中毒の危険もなく、こまめな換気をせずに使用することができます。
セラミックファンヒーターは空気を汚さないため、換気の度に部屋が寒くなるということもありませんね。
燃料がいらない
3つ目は、「燃料がいらない」ことです。
セラミックファンヒーターは石油などを使用せずに電気で温風を発生させます。
石油ファンヒーターのように灯油がなくなればいちいち補充したり、重たい灯油を買いに行かなくて済むのは助かりますよね。
灯油を補充したり、灯油の残量を気にしたりすることなく暖まることができるということも、セラミックファンヒーターの大きなメリットです。
持ち運びしやすくどこでも使える
4つ目は、「持ち運びしやすくどこでも使える」ことです。
セラミックファンヒーターは設置工事も不要で、燃料タンクも無いので軽くてコンパクトなものが多く、手軽に移動して使うことができます。
エアコンの場合は設置工事が必要で、暖房が欲しい部屋にないからといって移動することはできませんよね。
それに対して、セラミックファンヒーターは簡単に持ち運びできて、コンセントにつなぐだけでどこでも使用できるというメリットがあります。
価格が安い
5つ目は、「価格が安い」ことです。
セラミックファンヒーターは種類にもよりますが、1万円以内で購入することができます。
例えば、アイリスオーヤマの製品であれば、8畳まで使えて人感センサー付きのもので、5000円台の商品がありました。(参考:Amazon | アイリスオーヤマ ヒーター セラミックファンヒーター 人感センサー付 1200W ~8畳 幅24×高さ34×奥行11cm PCH-125D-W ホワイト | アイリスオーヤマ(IRIS OHYAMA) | ホーム&キッチン 通販)
本体価格も安く設置費用もかからないので、お手軽な価格で購入できるといえます。
機能やデザインが選べる
6つ目は、「機能やデザインが選べる」ことです。
様々な機能がついていたり、見た目もオシャレな商品があるので、好みのものを選んで使用することができます。
加湿機能がついていたり、人感センサー(人が離れると自動で停止)やオートオフ機能(一定の時間連続運転していると停止)など安全面に配慮のあるものもたくさんあります。
デザインも、薄型でシンプルな洗練されたデザインのものから、可愛らしいカラーのもの、ナチュラルな雰囲気の木目調のものなど様々なものがあるので、好きなものを選ぶことができます。
使いたい状況や部屋に合わせて、機能やデザインを選べるのは魅力的ですよね。
選び方や使い方のポイント3つ
これらのことを踏まえて、セラミックファンヒーターの選び方や使い方のポイントをお伝えします。
選び方や使い方のポイントは以下の3つです。
- 使用する場所に合ったものを選ぶ
- どんな機能が欲しいかを考えて選ぶ
- 節電への対策をしながら使う
では1つずつ見ていきましょう。
使用する場所に合ったものを選ぶ
1つ目は、「使用する場所に合ったものを選ぶこと」です。
セラミックファンヒーターはピンポイントで暖めるのに適していますが、部屋全体を暖めるのには効果的ではありません。
そのため、リビングなど広いところでは大型のもの、脱衣所など狭いスペースでは小型のものなど、適しているサイズを選んで効果的に暖めましょう。
タワー型などスリムで場所を取らないものもあるので、置く場所にあったものを選ぶことができます。
購入の際には、何畳までで対応しているのかチェックし、使う部屋の広さによって適切なものを選びましょう。
どんな機能が欲しいかを考えて選ぶ
2つ目は、「どんな機能が欲しいかを考えて選ぶ」ことです。
セラミックファンヒーターは機能面も充実した様々なものがあります。
- 加湿機能
- 空気清浄機能や消臭機能
- 安全機能(人感センサーや、連続運転や転倒時に停止する機能など)
- 静音運転機能
- 節電機能
- 首振り運転機能 etc…
乾燥が気になる方は加湿機能を、音がうるさいのが気になるという方は静音タイプのものなどを選ぶようにしましょう。
小さい子供やお年寄りがいて、安全面が心配という方は人感センサーなどがついているかもチェックするといいですね。
付いている機能によって値段も変わってきますので、機能面もチェックして予算に合ったものを選ぶようにしましょう。
節電への対策をしながら使う
3つ目は「節電への対策をしながら使う」ことです。
セラミックファンヒーターには節電モードなどがついているものもありますが、部屋全体を暖める機能は弱いため、全体を暖めようすると電気代が高くついてしまいます。
そのため、広い空間ではエアコンなど消費電力の小さい他の暖房機器をメインで使用し、エアコンの届かないところや足元などだけピンポイントで使うなどの工夫をしましょう。
つまり、無駄に運転する時間を減らして効果的に使用することで、節電への対策につながるというわけです。
まとめ|セラミックファンヒーターで心も体も暖かく。
セラミックファンヒーターは、電気代が高くつくというデメリットがありましたが、使い方を工夫すれば、空気を汚さずにすぐに暖まることができます。
そのため、電気代が気になる方は、部屋の大きさやどういった状況で使うかによって暖房を適切に使い分けてみて下さいね。
これから購入される方は、ご自分に合った機能やデザインのセラミックファンヒーターを選んで、暖かい冬をお過ごしください。
他のメリット・デメリットも知りたい方は以下よりどうぞ。
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