新生児がおしゃぶりを使用することのデメリット

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新生児がおしゃぶりを使用することのメリットやデメリット、おしゃぶりを使うときの注意点をお伝えします。

本記事の内容
  • 新生児がおしゃぶりを使用するデメリット
  • 新生児がおしゃぶりを使用するメリット
  • おしゃぶりを使うときの注意点

おしゃぶりは、「癖になるから使わない方がいい」と言われることがあります。

これから育児をされる方にとって、子育ては未知の世界であり、「おしゃぶりはやめた方がいい」と言われても、知識がなく何を信じていいのか分からなくなりますよね。

この記事は、新生児の赤ちゃんがおしゃぶりを使用するメリットやデメリットが分かる内容となっているので、これから初めて育児をされる方の判断の手助けになれば幸いです。

おしゃぶりを使うか迷っている、おしゃぶりを使うことに罪悪感を感じるという方は、是非見ていって下さい。

他のメリット・デメリットも知りたい方は以下よりどうぞ。

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目次

新生児がおしゃぶりを使用するデメリット9つ

ではさっそく、新生児がおしゃぶりを使用するデメリットについて説明します。

新生児がおしゃぶりを使用するデメリットは、以下の9つです。

新生児がおしゃぶりを使用するデメリット9つ
  • 癖になりやすい
  • 噛み合わせや歯並びに影響がある
  • 母乳育児の確立に影響する可能性がある
  • 中耳炎になるリスクが増える可能性がある
  • 胃腸炎やカンジダ(口腔カンジダ症)にかかる可能性がある
  • よだれかぶれが起きやすい
  • 使い方を間違えると不慮の事故が起こる可能性がある
  • 学習や発語の機会が減る
  • 言葉掛けやふれあいが減る

では、ひとつずつ見ていきましょう。

癖になりやすい

新生児におしゃぶりを使用するデメリットとして、「癖になりやすい」ということが挙げられます。

おしゃぶりを使って泣き止ませたり、眠らせたりと、使用頻度が高くなるにつれて、赤ちゃんのおしゃぶりに対する執着が強くなり、依存性が高まるからです。

赤ちゃんには吸綴反射(口に入ってきたものを吸う反射)があり、ママの乳首や指などに吸い付くことによって、安心感を得たり、泣き止んで落ち着いたりすることができます。

そのため、赤ちゃんがおしゃぶりを繰り返し使用するうちに、おしゃぶりに依存しやすくなり、癖になってやめづらくなるというわけです。

噛み合わせや歯並びに影響がある

2つ目のデメリットとして、「噛み合わせや歯並びに影響がある」ということが挙げられます。

それは、おしゃぶりを使用することによって、舌で歯を前に押し出すような力が加わり、「開咬(上下の前歯が噛み合わない状態)」や「出っ歯」などにつながる恐れがあるからです。

日本小児歯科学会のHPでは、「おしゃぶりはいつまでにやめたほうがいいのか」という内容の質問に対して、以下のように回答しています。

2歳を過ぎて奥歯のかみ合わせができた後もおしゃぶりの使用が続くと、歯ならび・かみ合わせに影響がでやすくなり、また唇の閉じ方や舌の使い方にも問題が生じやすくなります。乳歯の奥歯が生えてくる1歳半頃からやめる準備を始めて、2歳過ぎまでにはやめられるといいですね。

出典:生まれてから2歳頃まで-日本小児歯科学会-

以上のことから、長期的におしゃぶりを使用する場合は、噛み合わせや歯並びへの影響が出やすいといえます。

母乳育児に影響する可能性がある

3つ目のデメリットとして、「母乳育児に影響する可能性がある」ということが挙げられます。

その理由は、おしゃぶりを使用することによって、乳頭混乱につながり、母乳を飲まなくなる恐れがあるからです。

乳頭混乱とは、赤ちゃんが哺乳瓶やおしゃぶりで吸うことに慣れて、母親の乳首から母乳を飲むのを嫌がるようになることです。乳頭混乱により母乳を吸う回数や量が減ると、母乳の分泌量が減ることにもつながる場合があります。

そのため、おしゃぶりの使用は母乳育児をしたいママにとっては悪影響の可能性があります。

中耳炎になるリスクが増える可能性がある

4つ目のデメリットとして、「中耳炎になるリスクが増える可能性がある」ということが挙げられます。

その理由は、おしゃぶりを続けると喉や鼻の空間に陰圧を生じることから、耳管(耳と鼻をつなぐ管)の機能に悪影響があるとされているからです。

そのため、鼻の炎症を起こしているときや、中耳炎を繰り返したり、長引いたりしている場合は耳鼻科に相談して、使用しない方がいい場合があるかもしれません。

細菌に感染する可能性がある

5つ目のデメリットとして、「細菌に感染する可能性がある」ということが挙げられます。

おしゃぶりに限りませんが、赤ちゃんが口にするものにはあらゆるバイ菌がつく可能性があります。

例えば真菌(カビ)であれば、口腔カンジダ症につながる場合があります。口腔カンジダ症にかかった赤ちゃんの口内には白いミルクかすのようなものがつきます。痛みなどの不快な症状はほとんどないといわれています。

しかし、おしゃぶりを使用する際には、洗浄や消毒が不十分であれば細菌に感染する可能性があるので、注意が必要です。

よだれかぶれが起きやすい

6つ目のデメリットとして、「よだれかぶれが起きやすい」ということが挙げられます。

その理由は、赤ちゃんがおしゃぶりを咥えていると口の周りによだれがつき、そのままにしておくと、よだれかぶれにつながる場合があるからです。

赤ちゃんの肌は敏感で、よだれそのものや、よだれを拭くことによる刺激や乾燥の影響をとても受けやすいです。そのため、よだれは放置せずに優しく拭き取り、その都度保湿をする必要があるのです。

つまり、おしゃぶりによるよだれへの対応を怠ると、よだれかぶれにつながる場合がある

というわけです。

不慮の事故が起こる可能性がある

7つ目のデメリットとして、「不慮の事故が起こる可能性がある」ということが挙げられます。

その理由は、おしゃぶりが破損してその一部を誤嚥したり、おしゃぶりに紐が付いている場合、首に巻き付いたりして、窒息する危険性などがあるからです。

おしゃぶりを使用する際には、赤ちゃんから目を離さないようにし、パーツが外れたり亀裂が入っていないかなどにも気を付けながら使用する必要があります。

使い方を間違えると、誤嚥や窒息のリスクがあるので注意が必要です。

学習や発語の機会が減る

8つ目のデメリットとして、「学習や発語の機会が減る」ということが挙げられます。

赤ちゃんはそばにあるものを何でも口に入れて、味や硬さなどを確かめていますが、常におしゃぶりを咥えたままでは、そういった学習ができなくなります。

また、赤ちゃんがおしゃぶりを咥えている状態では、声を発することができません。

つまり、おしゃぶりを長時間使用することは、赤ちゃんの大事な学習や言葉の発達の機会を減らすことになってしまうのです。

コミュニケーションが減る

9つ目のデメリットとして、「コミュニケーションが減る」ということが挙げられます。

その理由は、赤ちゃんが泣いているときに、泣き止むからとむやみにおしゃぶりを与えていれば、赤ちゃんに声をかけてあやしたり、抱っこしたりする機会が減るからです。

赤ちゃんが泣いているとき、お腹がすいている、眠い、暑い、体調が悪い等、様々な原因が考えられ、赤ちゃんは泣くことによってそれらの不快症状を伝えています。

そのため、赤ちゃんをよく観察して考えてからおしゃぶりを与えなければ、親子のコミュニケーションの機会が減ってしまいます。

新生児がおしゃぶりを使用するメリット7つ

次に、新生児がおしゃぶりを使用するメリットについて説明します。

新生児がおしゃぶりを使用するメリットは、以下の7つです。

新生児がおしゃぶりを使用するメリット
  • 子育てに対するストレス軽減
  • 外出時に使いやすい
  • 乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクの軽減
  • 早産児や低出生体重児の発達に役立つ
  • 口周りの発達を促す効果
  • 鼻呼吸の習慣が身に付く
  • 指しゃぶりがなくなる

ではこちらも、ひとつずつ見ていきましょう。

子育てに対するストレス軽減

新生児におしゃぶりを使用するメリットとして、「子育てに対するストレス軽減」が挙げられます。

それは、おしゃぶりを使用すると赤ちゃんが落ち着き、泣き止んだり、寝かしつけができる場合があるからです。

赤ちゃんがどうしても寝付かず困ったときや、外出先などでは、おしゃぶりによって赤ちゃんが落ち着いてくれるとママやパパの負担を減らすことができます。

ただし、寝かしつけをおしゃぶりに頼り切ってしまうと、赤ちゃんがおしゃぶりがないと寝られなくなる場合があります。

そのため、むやみに使うのではなく限られた状況で使用することで、子育てのストレスを軽減することができます。

外出時に使いやすい

2つ目のメリットとして、「外出時に使いやすい」ということが挙げられます。

おしゃぶりは、授乳やミルクをあげるのとは違って、外でも人目を気にせず手軽に使用できるからです。

公共の乗り物の中など、赤ちゃんに静かにしてほしい場合や、どうしても泣き止まない場合などにサッと出して使用することができ、軽くて場所をとることもありません。

そのため、どうしても荷物が多くなってしまう赤ちゃんとのおでかけの際には、使いやすいアイテムだと言えます。

乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクの軽減

2つ目のメリットとして、「乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクの軽減」が挙げられます。

その理由は、アメリカの小児科学会によって、おしゃぶりの使用が乳児突然死症候群(SIDS)の予防に有効であることが示されたからです。

しかし、そのことに関してまだ解明されてない点もあるため、日本ではアメリカとは意見が異なり、有効であるか分からないとされています。

そのため、SIDSの予防に関しては、おしゃぶりが効果的な可能性がある、という程度にとどめておくのがいいかもしれません。

早産児や低出生体重児の発達に役立つ

3つ目のメリットとして、「早産児や低出生体重児の発達に役立つ」ということが挙げられます。

それは、おしゃぶりによる刺激が、赤ちゃんの体重増加につながる可能性があるためです。

日本大学医学部小児科学教室の研究によると、”NICU(早産児や低出生体重児のための集中治療室)で保育される赤ちゃんは感覚的刺激が欠如する傾向にあり、おしゃぶり刺激を与えることによって体重増加の面で利点があった“ことが示されています。(出典:低出生体重児の新生児期発達におけるおしゃぶり刺激と触覚刺激

そのため、おしゃぶりによる刺激は早産児や低出生体重児にとっては発達に役立つ場合があるといえます。

口周りの発達を促す効果

4つ目のメリットとして、「口周りの発達を促す効果」ということが挙げられます。

その理由は、おしゃぶりを使うことによって口周りの筋肉が発達するといわれているからです。

こちらも先程と同様に、医学的には検証されていないとのことですが、口輪筋・舌・顎といった赤ちゃんの口周りの発達を促すことができるという専門家の意見もあるそうです。

つまり、おしゃぶりは、赤ちゃんの口周りの発達に役立つかもしれないということです。

鼻呼吸の習慣が身に付く

5つ目のメリットとして、「鼻呼吸の習慣が身に付く」ということが挙げられます。

それは、おしゃぶりを使うことによって口がふさがれ、自然と鼻呼吸が促進されるという意見があるためです。

赤ちゃんは元々生まれたときは鼻呼吸であるため、生まれたばかりの赤ちゃんには鼻呼吸の練習は必要ではないとの意見もありますが、鼻呼吸を促進するためのおしゃぶりも発売されています。

そのため、もう少し大きくなってから、口呼吸の改善としておしゃぶりを使用するなら、効果を期待できる可能性があるといえます。

指しゃぶりがなくなる

6つ目のメリットとして、「指しゃぶりがなくなる」ということが挙げられます。

おしゃぶりが口に入っている状況では指を咥えることが難しいからです。

指しゃぶりもおしゃぶりと同様に歯並びに悪影響を及ぼすといわれているので、どちらがいいというのは賛否が分かれています。

そのため、子供をよく観察したり、衛生面を考えたりして、どちらがいいのか判断する必要があるでしょう。

おしゃぶりを使うときの注意点

以上のことを踏まえて、おしゃぶりを使うときの注意点をお伝えします。

おしゃぶりを使うときの注意点は以下の5点です。

おしゃぶりを使うときの注意点
  • コミュニケーションをしっかりととりながら使用する
  • 衛生面に注意する
  • 場合によってはお医者さんに相談する
  • 安全なおしゃぶりを選ぶ
  • 使用方法を守る

それぞれ見ていきましょう。

コミュニケーションをとりながら使用する

おしゃぶりを使うとき、「コミュニケーションをしっかりととりながら使用する」ことが必要です。

赤ちゃんが泣いたからとむやみに与えていては、使用する機会が多くなり、赤ちゃんがおしゃぶりに依存することにつながる可能性があります。

赤ちゃんをよく観察したり、オムツを変える、抱っこする、声をかけるなどしながら、赤ちゃんにとって不快だと思われる点をできるだけ取り除くことで、使用しなくても済む場合があります。

このように、赤ちゃんとコミュニケーションをしっかりととった上で使用することで、赤ちゃんのおしゃぶりの使用が長期化することを防ぎましょう。

衛生面に注意する

次に必要なのが、「衛生面に注意する」ということです。

洗浄や消毒の不十分なおしゃぶりを使用していると、赤ちゃんが細菌に感染する場合があるからです。また、赤ちゃんのよだれをそのままにしておくとよだれかぶれにつながる場合もあります。

そのため、面倒ですがおしゃぶりを使用した後は手洗いし、消毒する必要があります。消毒方法には、煮沸消毒や電子レンジによる消毒・薬液による消毒があるので、使用するおしゃぶりがどの消毒方法なのかをチェックしてから消毒しましょう。

また、赤ちゃんの顔についているよだれは刺激しないようにやさしく拭き取り、保湿剤を塗ることで赤ちゃんの肌を保湿し、よだれから守ることができます。

このように、赤ちゃんが快適におしゃぶりを使用するためには、衛生面に注意が必要です。

場合によってはお医者さんに相談する

3つ目に、「場合によってはお医者さんに相談する」ことが必要です。

それは、赤ちゃんの状態によっては、おしゃぶりを使わない方がよい場合があるからです。

例えば、鼻や耳の炎症を起こしている場合は耳鼻科に、よだれかぶれがひどいときは小児科や小児皮膚科などで相談することでができます。母乳育児中で使用を迷っている方は、母乳外来などで相談することもできます。

このように、場合に応じてお医者さんに相談しながら、おしゃぶりの使用を判断していきましょう。

安全なおしゃぶりを選ぶ

4つ目に、「安全なおしゃぶりを選ぶ」ことが必要です。

おしゃぶりが破損したり、紐をつけて使用していると、誤嚥や窒息などの危険性があります。

おしゃぶりには様々な種類があり、耐久性の優れているものや、無駄なパーツがついていないものなどを選ぶことができます。

そのため、赤ちゃんにとって安全なおしゃぶりを選んで事故を防ぎましょう。

使用方法を守る

最後に、「使用方法を守る」ことです。

安全なおしゃぶりを選んでも、使用方法を守らなければ事故などにつながる危険性があります。

正しく使用しないと劣化したり破損の危険があるので、消毒方法や使用期限を確認することが必要です。

このように、説明書をよく読み使用方法は必ず守りましょう。

まとめ

おしゃぶりには「癖になる」、「事故につながる危険がある」といったデメリットがあり、使用をためらう方も多いと思います。

しかし、一日中赤ちゃんのお世話をすることは本当に大変なので、どうしても泣き止まないときや外出先などで困ったときのお助けアイテムとして使用することで、ママやパパの子育てに対する負担を軽くすることができます。

そのため、メリットやデメリットを知った上で、おしゃぶりを使用する際は安全なものを選び、使用方法を守ることで、罪悪感をもつことなくおしゃぶりを使用していただきたいです。

なお、わが子の出張撮影なら「出張撮影ナビ」が参考になります。

他のメリット・デメリットも知りたい方は以下よりどうぞ。

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